カテゴリ:book( 15 )

これ以上増やしてどうする。

タイトルは、漫画の話。
今でこそ、兄と私が結婚して実家と離れて暮らしているので、漫画の所在地もバラけているのですが、兄弟で持ってる漫画の数を合わせたらすごいことになります。
そのぐらい皆揃って漫画好きなのです。
「めったな事ではあまり漫画を買わないようにしよう」(新居ではすっきり暮らしたい・・・)と思ってたのですが、やっぱりちょこちょこ買っては読んでしまう。

・・・まー、漫喫も行けないし。
行ったことないけど。
人と貸し借り出来るほどアクティブに動いてないし。

というわけで漫画を読まない夫には申し訳ないけど買ってきてもらいました>『モテキ』
d0012451_22475535.jpg『もやしもん』(これも実家にある)と同じイブニングで連載してるそうですが、30歳で彼女いない歴=年齢な男性が織り成す恋愛劇。
以前から面白そうだけどどうなの?と思ってたんですが、今まで読んだ事のない感じ(ジャンル)で新鮮でした。恋愛ものでリアルで・・・ってなるとなんだか恥ずかしかったり、寒かったり、結局現実的じゃないじゃんって感じで、上手に書いていくのは難しいと思うのですが、作者の方上手ですね。って、なんか偉そうなんですけど読んでて本当にそう思いました。個人的には現実的でない漫画の方がのめりこむタイプなんですが、ギャグとシリアス、男性漫画と女性漫画、恋愛物を越えた人間描写etc、色々な漫画の要素がちょうど良いバランスを保っていて、引き込まれます。

女性が書く、「もてない男性が恋愛に奮闘する漫画」で他に思い出したのは安野モヨコ氏の『花とみつばち』なんですが、こちらのほうが(好みもあるけど)数段面白く感じました。なんていうか、『花と~』は主人公が高校生という設定上、恋愛においての外見というものに拘り過ぎている感じがするし、まだまだ将来に期待させる「前フリ」的な恋愛ストーリーを展開するのに終始していたというか。まー、非現実的な設定も多すぎたし。(そこがギャグなわけだけど)『モテキ』はその点、なかなか痛い所付いてきますからね。主人公が20代前半だったら・・・昔から痩せてたら・・・派遣社員じゃなかったら・・・せめてもう少しコミュニケーション力があったら・・・と、なかなか「惜しい」感じではありつつ、ことごとくポイントを外すという、残念な設定が読者には嬉しい。(のか?)

女性漫画家だから書けたんだろうなーという、脇役女子の設定がことごとく細かくてリアルなのも良いですね。そういう繊細な部分はありつつ、ギャグは(他の漫画の引用が多いのですが)芸が細かくて面白いです。女性が書くギャグがかなりの割合でダメな私としては、わりと抵抗なく読めたので、やっぱり青年誌に連載されてるだけあるなーと感じました。男の人で、恋愛漫画内の寒いギャグに耐えられる人・・・少ないと思うので。あとがきでも思ったのですが、たぶん器用で物事を客観的に見れる方なんでしょうね>久保ミツロウ氏。

と長文になってしまいましたが、主人公が黒髪メガネ男子で普通にカッコよくないか?(非デブ時)ということは置いておいても、なかなか続きが気になる漫画です。
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by skintandminted | 2010-02-17 23:22 | book

The Catcher In The Rye

J.D. Salinger、亡くなったそうですね。
大好きな作家の一人として、ご冥福をお祈りします。

訃報のニュースを聞いて、久しぶりにまた『ライ麦畑でつかまえて』を読んでみようかなあという気分になりました。ずっと隠遁生活を続けていたサリンジャーの死によって、これから明るみに出てくる著書や映像化される作品はあるのか?というのはファンの気になるところでしょうね。もちろん私も気になるのですが、なんだかそのままそっとしておいた方が良いような、そうでないような。作家があれだけ世間の目から離れて生活したがったのとか、自分の作品を頑なまでにそのままの形で(映像化とかせずに)留めたかったのには、「意地」以上の何かを感じてしまいます。まあ、そうはいってもあれだけのベストセラー作家を放っておくわけにいかないのが世の常ですが。

『ライ麦畑でつかまえて』については、ずっとブログに書こうと思っていました。
でも結局今まで一度も書かなかったのは、この小説の魅力が何なのか、自分の書く文章では上手く言い表せなかったのです。

大学時代、『ライ麦畑でつかまえて』だけを一年間考察するというゼミを取っていました。でも私はイギリス文学が専攻だったので、教授に直接お願いして聴講生として参加していたのです。聴講生の割にはあれやこれやと自分の意見を言っていましたが、本当に有意義で、今でも忘れられない授業の一つです。主人公のホールデン・コールフィールドの弟が被っていたハンチング帽の意味から、ホールデンの恩師であるアントリーニ先生が果たしてゲイなのか否かまで、真剣に話していました。チャプターごと、ページごと、台詞ごとに細かく追っていって、これはこうだのああだの考えるのが面白くて、同時になんて奥が深い小説なんだろうと感銘を受けました。そんなに長くもないし、英語も話し言葉で簡潔に書かれているので、さらっと読んでしまえる小説ではあるのですが、気になりだすと止まらないような、不思議な引力を持った作品です。

事実、私が初めて読んだ時にはそれほど深く考えずに最後まで読み、ホールデンの歯切れのよい台詞、そこにあるアイロニーやウィットに思春期特有の反骨心を感じ取って、共感した気分になっていました。しかし読み返せば読み返すほどに、この小説が持つ、一種の物悲しさ、やるせなさ、そして途方もない孤独感に惹かれていきました。ホールデン・コールフィールドという人物はティーンエイジャーの強がりや甘えを具現化した人物であると同時に、もちろん作者であるサリンジャーが持つ問題意識を代弁している人物でもあるという点が、この小説を面白くしていると感じます。若い作家が書いている小説ではないからこそ、様々な視点や問題を絡めて、ここまで簡潔(に見せかけて)仕上げてあるのには、恐れ入るばかり。

他にも好きな小説は数あれど、この小説はいつまでも手元に置いて読みたいなと思います。
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by skintandminted | 2010-01-29 23:43 | book

『ペンギンの憂鬱』

d0012451_21203181.jpgタイトルがずっと気になっていた『ペンギンの憂鬱』という作品を読みました。
新潮クレストブックスシリーズの『世界の果てのビートルズ』が面白かったので、また機会があればこのシリーズの本を読みたいなーと思っていたのですが、こちらも秀作。久々に良い作品に出会えたなーっていう手ごたえを感じました。
可愛らしい表紙とは反面、淡々と綴られる話は憂鬱で、孤独で、物悲しい。時折挿入される主人公のつぶやきが空虚でいて、刺さるようなアイロニーを含んでいて、とても印象に残りました。
憂鬱症のペンギン、ミーシャは何も話さず「ただそこにいる」という存在なのですが、ストーリーにおいて実に良いアクセントになっています。主人公とミーシャの関係を通して、この物語の色々なテーマが見えてくる気がしました。主人公に対し、どう思っているかわからないのはミーシャだけではない、ということ。本当に憂鬱なのは、いったい何なのか。
ウクライナにこんなに良い作家がいたなんて、と新潮クレストブックスに感謝したい気持ちです(笑)
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by skintandminted | 2009-08-06 22:00 | book

bit of a blur, a lot about Rock'n Roll Life

d0012451_20103457.jpgblurのベーシスト、Alex Jamesの自伝を数日間読み続けてました。イギリス留学時代にどの書店でも平積みにされていて、すごく気になっていたもの。でも正直、blurのベーシストって・・・どの人だっけ?という印象しかなくて、授業で読まないといけない本もたくさんあったため、スルーしてました。でも勉強を兼ねて、安くなっていた英語版をamazonで購入。でもページをめくる手が止まらないほどentertainingで面白かった!
というわけで感想も頑張って英語で書きます。

To be honest, I've never been a big fan of blur.
My image about blur was Damon Alburn, Graham Coxson, "Park Life" and "Song2".
(I especially like "Song2"and its line "Woo-hoo!!"). I have seen them as a good band with a genius guitar sound of Graham, but I have always thought their music sounds too british to listen to in Japan. Listening to "Park Life" in Tokyo gives me a strange feeling, like when I see mini-coopers with a union jack flag on their top in my old town. It's just not quite right. Although I have known that they had more universal songs like "Tender" or "This is a law", my image of them was still back in the mid 1990s, when they were absolutely pop and Brit. What a shame.

After reading "bit of a blur", the autobiography of Alex James, who is a bass-player from blur, I realised there is truly a novel-like life for Rock'n Roll stars and how wonderful and terrible it could be. His life is probably too Rock'n Roll with too much champagne and cocaine, but it seems absolutely exciting and something enticing. He honestly writes that he did too much drinking, shagging, taking drugs in his life. I've never thought a bass-player from blur as such a decadant person. If the book had had no author's name, name of an era nor celebrity's names, I could have believed that the book was written by somebody from Rolling Stones. His life can be said as a product of hedonism, sustained by honest self-retrospective views. I like the way how he observes his life and himeself because beyond all the discriptions of luxuary, frantic world of his celebrity life, I could see there are even more valuable, beautiful things exsited in the everyday life. When reading the pages explaining about his wife, children, and the calm life in the country side, he seems happier than ever. I liked it.

It's not very easy to be a proper Rock'n Roll star with fortune. A certain number of them get sick or die by drugs, sometimes they go mad or even kill themselves. I always feel very sad when I know those terrible stories happened in the past and in the present. Reading "bit of a blur" is like a travelling in a magical mistery tour with Alex, the man of optimism. He writes that he doesn't regret anything of his past, even though he made lots of mistakes and did crazy things. I think it is what Rock'n Roll stars should be. I want them to be happy, cheerful, energetic, excited and dreaming, if their music is so great and making people happy. "We are dreamers of dreams", Alex said, and I do believe so. I recommend this book not only to fans of blur, but also to everybody who loves rock music and wants a great life story of dreamers.
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by skintandminted | 2009-03-24 22:10 | book

夜は短し歩けよ乙女

d0012451_2295235.jpg以前、本屋で平積みにされているのを見かけて以来、なんとなく気になっていたのがこちら。『夜は短し歩けよ乙女』というタイトルも、レトロ・ポップなイラストも、ちょっと演出過剰な気がして、天邪鬼な私は購入に至らず。でもやっぱり、amazonのレビュー(高得点)を見たり、京都が舞台のファンタジーなんて聞くと読んでみたくなって・・・。(以下、ネタバレ注意。)

内容は、かなり飛んでます。ストーカーそのものな「先輩」も、天然(?)すぎてどうにもこうにも感情移入できない「乙女」も、二人を取り巻く人々や出来事も、小説というより、漫画のような世界感。レビューで、「高橋留美子っぽい」と書いてあったけれど、ナンセンスに誇張された台詞、どこか懐かしいような感覚を誘う情景描写、完全には笑えないけど、きっとシュールさを狙ってるのであろうユーモアなどなど、たしかにそれっぽい感じはあるなあーと納得してしまった。
万華鏡のようにくるくると展開するファンタジックなストーリーに付いていけるかが、この本を楽しむ分かれ道な気がします。

確かに巧い。
でも何かが物足りない。
私は上のような感想を抱いてしまったのだけれど、それでも読み物としては面白かったのです。
ファンタジーじゃなければ、なんてことないストーリーなのでしょう。
最後の章なんて、ベタすぎてこっちが恥ずかしくなるような。
でも普通に考えると恥ずかしい、モテナイ大学生の恋愛を、非現実的な人物や出来事で盛り上げつつ、やっぱりベースは恥ずかしいんだけど、それでもいいよね、だって楽しいから、みたいな肯定的な感じは気持ちの良い作品だと思います。(長い感想・・・)
あと京都の町並みが目に浮かぶようなので、映像にしたら良さそうな作品だと思いました。

あわよくば、「黒髪の乙女」が天然キャラでなく、もう少し現実感のある「乙女」だったら良かった。
手をグーにして→「おともだちパンチ」、姉から教えてもらったお祈りの言葉→「なむなむ!」って、なんだよ・・・と突っ込みながら読んだ私は、こういうファンタジーに向いてないのでしょうか。それとも心が荒んでいるのでしょうか。

夜は長いがクローズは早い。
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by skintandminted | 2009-03-15 23:10 | book

読書の秋は過ぎましたが・・・

帰国してから、何冊かまとめて本を購入して読んだりしています。今まで読みたいと思いつつ、あっさりスルーしていたものとか、そういうのも思いきって読んでみたり。というわけで、そんな本のいくつかを紹介してみようと思います。

『ドグラ・マグラ(上・下)/夢野久作』
表紙とか謳い文句(「読んだら精神に異常をきたす」とか)が怖くて、なんとなく気になるけど読んでなかったこちら。感想は、素直に面白かったと思います。「素直に」と書いたのは、(一応)推理小説という流れで進んでいく謎解きの面白さだったり、ブラックユーモアであったり、小説の大胆な発想であったり、とにかく色々な点において興味深く、とても戦前に書かれた小説だとは思えないほど斬新な印象を受けたからです。一言で言えないほど、色んな要素が盛り込まれていて、文体も章によってがらりと変わったり、今までに読んだことのないタイプの小説で慣れるまでは読みづらかったのですが、表紙やタイトルから抱いた先入観ほど怖くもエロくもなく、読後感はどことなくすっきりとしたものでした。ただし、内容ははっきり言ってあんまり理解できてません。そういう小説なのかもしれませんが。

『変身/フランツ・カフカ』
はい。これまたスルーしてた一冊です。彼にも「読んでなかったの?」と言われたのですが、カフカは読んだような、読んでないような、そんな作家でした。
ある朝起きたら、自分が虫になる―
嫌ですよね。でも、嫌なんですが、嘘みたいなんですが、逃れられない。そこからこの小説はどんどん面白く、切なく、悲しく、恐ろしくなっていきます。なんだか主人公が虫になることがさらっと書かれていて、なんでなのかわからず、すごく理不尽で。(当たり前か。)でも理不尽さから逃れられない。ネタバレになるので書きませんが、妹との関わりが悲しくて、本当に泣けてきました。シンプルな短編なのに濃い・・・。他の小説も読もうとます。

『サウンド・バイツ/アレックス・カプラノス』
フランツつながり(?)でこちら。enjoythemoment さんが購入されたという記事を読んで以来、ずっと気になっていたのです。アレックスの食へのこだわりがつまった一冊でしたが、なるほど!と思う部分と、え・・・?と腑に落ちない部分もあり、イギリスの食文化が垣間見えて面白かったです。たとえば、鳥の砂肝をアレックス以外のメンバーは気味悪がって食べないみたいな記述があったり、うにのことをどろっとした黄色の鼻●、みたいな記述で書かれていたり、そんなに鳥の砂肝やうにはNGというか珍しいのだろうか・・・という疑問とともに読んでました。でも虫まで食べたアレックスのシェフ根性はさすがです。

あ、日本のフレッシュネス・バーガーが褒められてましたよ。(フランツの他のメンバーに)

『ジョジョの奇妙な冒険/荒木飛呂彦』
漫画ですが、読書です。今までジャンプを買っていた時期にも読み飛ばしていた『ジョジョ』。「絵が気持ち悪くって生理的にダメなんだ」と知り合いに伝えたこともある『ジョジョ』。「バンドやブランド名が作中にたくさん登場する」という知識だけ持ち合わせていた『ジョジョ』。そんな漫画をなぜか弟が大人買い(?)して文庫で一気に50冊ほど買ってきたから、さあ大変。最初は「それさー、なにが面白いの?」と疑心暗鬼だったのですが、ためしに何冊か読んでみたら、すっかりハマってしまいました。。。何もかも面白い!!いや、ほんとに独特の世界観にひきこまれるように一気に読んでしまいました。ホラーのようでいてギャグだったり、カッコいいようでいてマヌケだったり、なんというか、色々と笑えるんです。が、『ジョジョ』読んで笑ってる一家(母もファン)っていうのも微妙な気がしますが。台詞マネしたりね。

ちなみにお気に入りは第4章。名作です。

『ボブ・ディラン自伝/ボブ・ディラン』
ロック・アーティストが自伝を出すというのはそこまで珍しい話でもないけれど、「ボブ・ディランが自伝を書いたら・・・」という想像は、あまり出来なかった。「伝説的な人物」というイメージがとっくに出来上がり、現在ではほとんど表に出てこない彼のことを、人はますます想像し、彼が活躍していた時代に思いを馳せるだけなのだろうと。
この自伝でボブ・ディランはそんな「伝説」だの「栄光」だのその他いろいろの有難くない状況にうんざりしている自分、そして何よりも強い「歌」への思いを独自の語り口で冷静に、けれど詩的に伝えている。流れるような文体と、その根底にある強いメッセージ性という点ではなんとなくボブ・ディランの歌と同じだと思った。また、この自伝はファンにとってたまらない一冊であるだけではなく、社会へ大きな影響を与えた人物自らの時代回想という意味でもとても貴重なのではないかと感じる。50年代のNYを舞台に活躍していたビートニクの作家たち、特にケルアックの小説とどことなく重なる描写があったりしたが、読み進めるうちにディランが語る『路上』の感想などがあり、とても興味深かった。そしてボブ・ディランの時代や歴史、哲学や芸術、音楽などに対する考え方がたくさん詰め込まれていて、本当にお腹一杯になる。
クロニクル形式ではないのに、Blowin' in the wind―事象は時代と共に流れて、過ぎ去っていくのだということが感じられる自伝。おすすめです。


ちなみに・・・でもこの自伝の一人称が「わたし」なんですが、「ぼく」にしてほしいなーと個人的な意見を抱きました。
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by skintandminted | 2008-11-26 21:59 | book

The Satanic Verses

d0012451_6471596.jpg今期のプレゼン終了!そしてこれが最後のプレゼンになりました。サルマン・ラシュディの『悪魔の詩』(原題『The Satanic Verses』)、はっきり言って今まで読んだ本の中で一番難しかった・・・。クラスメイトには"You are very brave!"と皮肉にも褒められてしまう始末。「タイトル知ってる」という安易な理由でこの小説を選んでしまったことを激しく後悔しましたが、後の祭りです。仕方なく約550ページ、少しずつ読み進めていきました。春~初夏にかけて読む小説としては相応しくありませんでしたが。
しかし、まあ、なんとも手応えのない読後感。後でWikipediaのあらすじ読んで、「あーそういうことだったんですか」というレベル(涙)プレゼンをやり遂げたことが奇跡のようです。(しかしクラスメイトのほとんどが読み終えてなかったという・・・。がっくり。)

でも、変な話、こんなにわからなかったのに「読んで良かった」って思えた小説は初めてかもしれない。というより、イギリスの大学でこの作品について考える機会を得られて良かったと思った。日本ではラシュディの知名度の低さに加えて、『悪魔の詩』の日本語訳者の殺害事件(*)で毛嫌いされてる気配すらあるので、授業を受けること自体が難しい。こういう小説に関しては、自分で読んだだけだとやっぱり考えが停止してしまうから、行き詰ってしまって、たぶん読み終えることはなかったんじゃないかな・・・。ちなみにラシュディ、イギリスでは現代作家の中でも最も有力な一人で、ノーベル賞取ってもおかしくないと言われています。最近ではナイトの称号取得&なぜかスカーレット・ヨハンソンのPVにも登場してるらしい・・・。映画『ブリジット・ジョーンズの日記』にもカメオ出演してるし、意外とミーハー・・・?

(*)についてはこちら参照。

長いですが興味のある方はどうぞ
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by skintandminted | 2008-05-28 08:28 | book

The next travel...

d0012451_7353882.jpgちょっと気が早いですが、3月のEaster holidaysに再び旅行しようと計画中。
行き先はスペインとポルトガル。本当はモロッコにも行きたかったのですが、悩んだ末にやめました。マラガを出発点にアンダルシア地方をぐるりと巡って、リスボン終点。風土と町並み、そして美味しいものを楽しみにしてます。偶然にも大好きなFIGAROが特集を組んでいて凄く嬉しい!「これとPenのロンドン特集送ってー♪」と家族に頼んじゃいました(笑)
NY以来のおひとりさま旅行になるかと思いきや、Michelleが同行してくれることに。彼女はバックパッキング経験者なので心強いです。またエッセイ執筆期間と重なるけど、この旅行を目標に頑張ります。
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by skintandminted | 2008-01-23 07:48 | book

Death Note

d0012451_1935199.jpg去年、かなりの盛り上がりをみせていたにも関わらず(そして一応ジャンプ漫画好きなのにも関わらず)、まったくスルーしてた『Death Note』。バイト先の男の子から漫画全巻を借り、2日間で読み終えてしまいました。
(↓ストーリーのネタバレあります。)
いやー、読み出すと止まらない。途中まではすごく面白かったです。身近な人にも感想を聞くと、やっぱり「途中まではすごく良かった」と言っていて、惜しい気はするのですが。読んだ方ならわかると思うのですが、犯人である主人公よりもダンゼン探偵役のLの方が面白い。大体、主人公は頭がキレるだけで人間味がなさすぎる・・・。主人公の面白いところと言えば、芝居がかった台詞がちょっと笑えるくらいなものです。顔も怖すぎるよー。

DVDも借りたのでさっそく観てみたのですが、やっぱり見所は松山ケンイチの演じるLかなーというところ。さすがに漫画そっくり、そいうわけにはいかないようですが、雰囲気は出てた気がします。暗めで猫背(そして実は美形)の名探偵、甘いもの大好き&子供っぽい仕草も手伝ってか、女子に人気が出るのも頷けます。って、主人公はますます陰が薄い・・・。ストーリー自体は原作と違うので、「こういうのもアリ」かなくらいに留めておいて、実写Lの活躍(とヴィジュアル)に期待するのが映画を楽しむコツなのでは。エンディングも違うみたいですし、後編も観たいなー。
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by skintandminted | 2007-03-04 20:17 | book

ジョイス&コンラッド

本日、大学生活最後のレポートを提出してきました!
「これでおしまいか・・・」と思うと、不思議と寂しくもあります。私は英文学部在籍なのですが、思えばレポートで評価を受ける講義がずいぶんあった気がします。(試験よりもはるかに)それでも、そのために読む小説で好きなものが見つかるとすごく嬉しかった。
今回読んだのは

ジェイムズ・ジョイス『若き芸術家の肖像』
ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』

の二作品。
かなりすっ飛ばし気味&ところどころ意味不明(汗)だったのですが、それでも面白い!と思った小説でした。例えばこんな台詞↓

「たとえ悪夢にもせよ、少なくとも自由なすばらしい夢を持つ方が、まだしも人として生甲斐ではないか。」(コンラッド、p129)

「ぼくは自分が信じていないものに仕えることはしない。それがぼくの家庭だろうと、祖国だろうと、教会だろうと。ぼくはできるだけ自由に、そしてできるだけ全体的に、人生のある様式で、それとも芸術のある様式で、自分を表現しようとするつもりだ。自分を守るための唯一の武器として、沈黙と流寓とそれから狡知を使って。」(ジョイス、p385-386)

なんてドリーマー・・・!!
特にジョイスの『若き芸術家の肖像』の主人公、スティーヴン・ディーダラス青年は凄く魅力的な登場人物です。実存したら「おまえ、よくイヤな奴だって言われるだろ?」と思ってしまうような青年(笑)なんですが、大学で自前の美学論(それもスコラ哲学をひきあいに)を語るその才気には恐れ入ります。周囲にはありえない青年像。小説だから出会えるんだなーという人の生き方や思想に、言葉が説得力を持つ小説の世界に、ただ感服するばかり。ものすごい情報量と、ただならぬ情熱。そんな小説家に軽くツッコミを入れながら読み進めるのが、私には合っているようです。教授にはとても言えません。(「作家との対話」とでも言えば良いのでしょうか。)「文学」というと堅苦しいのですが、どんな名作も面白い部分があるから読まれているわけで、自分なりの読み方で思い切り楽しむべき!というのが大学生活を通じて痛感したこと。これから先も小説を開拓して、琴線に触れるものを探そうと思います。
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by skintandminted | 2007-01-24 22:25 | book